ラタンという素材について7
籐・ラタンの等級(品質のランク) 籐・ラタンの種類によっても貴重さの程度は変わり、価格も変わりますが、同じ種類の籐・ラタンでも出来の良し悪しがあります。そこで、籐・ラタンの品質レベルをランク付けする「等級」が定められています。
製作される籐・ラタン家具の良し悪しは、用いられる素材の等級に大きく左右されます。
ここではセガ籐を取り上げて等級の説明をします。 セガ籐はホーロー質のツヤが特徴ですが、同じセガ籐でも質の低いものはツヤがそれほどありません。
反対に、ロンティでも質の高いものならセガ籐かと思うほどのツヤがあることがあります。こういうものですから、等級は大事なポイントです。 ・特級 一本のラタンの根に近い部分に多い材質です。繊維が密で硬く、何よりもツヤがあります。色は、最初薄黄色で、使うにつれて年々色に深みが増していきます。
その一方、ツヤは変わりません。細いものは網代、太いものは筵に使います。 ・一級 硬さ、ツヤ、繊維は特級に遜色ありませんが、色合いが若干劣るものが一級です。長年使用しても修復して続けて使える高級な敷物を作ることができます。 ・二級 硬さ、ツヤ、繊維、色合いで一級より劣るものが二級になります。
漂白・染色して使うのがほとんどです。そのため、使い込む中での色合いの深まりは上級品ほどではありません。 ・等外 表向きの目に付くところには使用できないレベルのラタン材で、芯に使用します。 ・ボケ籐 一本のラタンの先端部分、伸びつつあった若い組織の素材です。巻材などに使います。
2021-10-12 11:05:18
店長日記
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