ラタンという素材について6
籐・ラタン材の種類2 引き続き、代表的でよく使われる籐・ラタン材の種類を紹介していきます。
1.マナウ(Manau) マレーシア北部やスマトラ島の山間部の傾斜地で生育するラタンです。
太さが30~80ミリほどもあり、約15年かけて成長します。 収穫量が大変少なく、希少性が高い素材です。
非常に太く、強靱で、節目が低く太さが均等、繊維が細かいといったすぐれた特徴がありますが、最大の特徴はセガのような硬質で美しい艶の「ホーロー質」にあります。この為、皮付きのままデザイン性の高い家具などに使われます。
2.トヒチ(Tohiti) インドネシアのスラウェシ島に多く分布する、太さ10~30ミリほどの籐です。硬くて比較的重く、剛性がありながらも加工性にすぐれているため、美しい曲線が表現しやすくなっています。
イスなどのフレームによく使われます。 皮付きのままでも白く美しいのですが、染色すると細かく密集した道管がきれいに浮かび上がり、味わい深い風合いをかもし出します。
3.バターン 比較的まっすぐで柔軟性があまりなく、曲げにくい性質の籐です。
直線的なフレームや、緩やかな曲線を出したい部分に使用します。マナウが少なくなった現在、バターンが主要材料になっています。 素材としてよく使われる籐・ラタンは以上の6種類です。 用途、デザインによっては東南アジア以外の地域に生育するラタンが使用されることもあります。しかし、かなり珍しいと言えるでしょう。
2021-10-12 11:01:52
店長日記
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